第11章 玲瓏
そしてここには和がいる。
美しい男。
今だけは、俺の男…
朝飯を食うと、ちゃぶ台をどかして横になる。
「大野さんはお休みください」
そういうと和は、水場に食器を持っていく。
「僕、片付けてから来ますから…」
和が片付ける音を、目を閉じて聞いていた。
なんとなく身体が温かくなって…
うつらうつらしてくる。
「大野さん…?眠った…?」
和の声が聞こえても、声が出せない。
浅い眠りの淵を彷徨っている。
「大野さん…」
唇に、和の指が触れた。
そっと横に指を引く。
「好き…」
どくん…
心臓が跳ね上がった。
唇を這う和の手を掴む。
身体が知らない間に動いた。
「あ…」
「和…」
「今の…聞いて…」
頷くと、死にそうな顔になりながら後ずさっていく。
俺は手を引き寄せた。
倒れこんでくる和を抱きとめて、ぎゅっと抱きしめた。
「や…やめて…」
和の襟元から、なんとも言えない芳香が漂ってくる。
着物の袷に手を入れると、胸の飾りを掴んだ。
「あっ…んぅ…」
昨夜よりも、数倍甘い声…
頭の中心が痺れた。