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ヘブンズシュガーⅠ【気象系BL小説】

第11章 玲瓏


「大野さん…抱いてください…」


少し荒くなった息の隙間で、和が囁く。


「だめだ…無理をするな…」


「してない…貴方が欲しい…」


「和…」


「お願い…抱いてください…」


潤んだ瞳で見上げられて、理性の箍が外れそうになった。


「欲しい…」


蚊のなくような声で言うと、軍服の胸に顔を埋めた。


「和…」


そっと顎を持って、顔を上げさせた。


「優しくできねえ…」


「それでもいい…」


ぎゅっと抱きしめると、和がしがみついてきた。


「お願い…」


「ああ…抱くよ…」





その情事は、今まで経験したことのないようなもので。


こんなに満ち足りたことはなかった。


お互いに与え合って、お互いに求め合って…


これが、交わるということなんだ…


これが…






静まり返った部屋で、薄い布団に抱き合ったまま入っている。


「和…?」


「はい…」


「お前、借金あるのか…?」


「ええ…」


「いくら…?」


「三千円です…」


「大金だな…」


「ええ…」


和がそっと胸板に唇を這わす。


「大野さん…今は…」


「ああ…」



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