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ヘブンズシュガーⅠ【気象系BL小説】

第11章 玲瓏


「大野さん、外套を…」


そう言って、外套の襟に手を掛ける。


「ああ、いいよ。このままで…」


「でも…」


「今日は、帰るから」


「え?」


「お前のことは一晩買ってやるから、ゆっくり休め」


懐から紙入をだして、札を数枚出した。


「多すぎます!」


「炭代だ。これで余分に買えよ」


「大野さん…いけません」


「いいって…俺は独り身だし、国に待つ家族もいねえんだ」


「え…?」


「だから、気にするな」


「……だめです」


「え?」


いきなり外套を脱がされて、せんべい布団に押し倒された。


「あなたの仕事が軍人のように、僕の仕事は身体を売ることなんです。だから…だめです」


「俺がいいって言ってんだろ…」


「抱いて下さい…大野さん」


その妖艶な白い顔で言われ、クラクラする。


抱いてしまいたい…


でも、俺が触れてはいけないような神々しさを感じていた。


「…いつから、こんな仕事をしている…?」


「え?」


そう言うと、少し腕の力が緩んだ。


そっと起き上がると、和を火鉢の傍に座らせた。


「少し…話そう」


和の身体を引き寄せると、肩を抱いた。


少し、力が入った。

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