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ヘブンズシュガーⅠ【気象系BL小説】

第9章 あなた


それからすぐに、智くんは俺の家にやってきた。


「久しぶり…」


金魚鉢の金魚にまで挨拶してる。


病気が再発するまでは、よく遊びに来てた。


入院してからは、外泊許可をとらなかったから、ずっと病院にいた。


だから俺の家にくるのは2年ぶりくらいだろうか…


「今日からよろしくね。翔ちゃん」


「うん…よろしく智くん」


微笑み合うと、こつんと額をつけた。


こうやって過ごせるのは…


あとどれくらいなんだろう…




平日は仕事があるから、昼間は智くんが家にずっといる。


土日は智くんの体力があれば、どこかでかける。


そんな風に一ヶ月を過ごした。


楽しい日々だった。


あの頃に帰ったような…


「ただいまー」


そう呼びかけると、必ずある返事。


「おかえりー。夕飯できてるよ」


台所から聞こえる声。


こんな幸せなことはなかった。


こんな幸せな…




「翔ちゃん…?」


「なんでもない…」


「…早くご飯たべよ!」


「うん!今日はなに?」


「ぶたじる」


「とんじる?」


「ぶたじる」


「とんじるじゃねーの?」
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