第4章 女神、銭湯へ行く
そして、トド松はと言うと……。
トド松「た、ただいまー!! ヴィクトワールちゃんの下着まで買ってきちゃったけど、よかった?」
ヴィクトワール「あ、ありがとうございます」
女の子の兄弟が出来たって事で、慌てて服を買い出しに行ってた。
汗だくで帰ってきたものの、ヴィクトワールの顔を見るなり、幸せそうな笑顔を浮かべる。
ヴィクトワール「お疲れ様です。今、お茶いれますね」
トド松「わぁ~、ありがとー!!」
ふにゃ~とした顔で、トド松はおそ松達が座ってた椅子に腰掛ける。
おそ松「あー、兄ちゃんにもおかわりー」
ヴィクトワールは、言われたとおりトド松のぶんのコップと麦茶を持ってくる。
空のコップに麦茶を注ぎ、チョロ松達の居るほうの部屋に向かって
「麦茶入りますー?」
と聞くものの、十四松から「僕いるー!」という返事しか聞こえてこなかった。
シャンス「ねね、俺ら本当に住んで大丈夫? 約一名隅っこ隠れてるけど」
おそ松「あー、気にすんなって!!」
奥の部屋では、松野家夫妻が双子の名前を真剣に考えていた。
この西洋風の名前じゃ、ちょっとばかし浮くだろうという判断だ。
シャンス「そんなもんなのかなー」
カラ松「ま、いずれ慣れるさ」
向こうの部屋に麦茶を渡しに行ったヴィクトワールの前に、チョロ松が立ちはだかる。
おそ松「お、言うか?」
チョロ松「あ、あ、あ、あの!!」
ヴィクトワール「はい」
チョロ松「お、お、おれ!! ちょ、ちょ」
おそ松「チョロシコスキー!!」
チョロ松「黙れ、糞長男!!」
シャンス「頑張れ、みどりん!」
チョロ松「ちょ、ちょ、チョロ松……、です!!」
ヴィクトワール「よろしくお願いします」
かれこれ、自己紹介を初めて3時間経過した後の出来事だった。