第4章 女神、銭湯へ行く
松代「娘が出来るなんて、嬉しいわぁ~!!」
松造「しかも、息子は金持ちの家の子!!」
あれから、双子神は六つ子や両親に紹介され、松野家の一員になることが決まった。
だがしかし……。
カラ松「さ、今日から俺がお前たちの兄貴だ。兄さんと呼びな!!」
双子「えっ?」
シャンス「いやいや、俺が兄貴だろ?」
ヴィクトワール「私が姉じゃ?」
二人の反抗的な態度に、カラ松は困惑しているが、周りは違った。
突如目の前に現れた美女に、一同困惑の色を隠せない。
チョロ松は、六つ子が挨拶した時、チョロ松だけ挨拶が出来ずに、他の六つ子が代わりに挨拶をした。
しかも、その時「ライジングシコースキー」だの「シコ松」だの「チェリー松」だの散々な事を叩きこまれ、結局双子から「みどりん」と呼ばれてしまい……。
そのせいか、さっきから必死に自己紹介しようと努力しているものの、全然言葉になってない。
最初は、双子も真面目に聞こうとしていたものの、一時間もすればこの状態。
一松は、突如現れたイケメンと美女のコンビに困惑の色を隠せなく、隅っこで正座をし、十四松はそんな一松を心配そうに眺めていた。
そして、おそ松はと言うと……。
おそ松「いやさ~、長男長女って大変だぜ~? 色々厄介事やらなくちゃいけないし。一番いいのはさー、二番目以降だって」
案外普通に喋っていた。
カラ松「おそ松兄さんの言う通りだ。俺らが上になれば、素直に甘えることは出来なくなるぞ」
おそ松「そうそう。お前らには無理だって」
どうしても、さっきの醜態を晒した二人が上になる事は、プライドが許さないらしい。
それに関しては、カラ松も一緒らしく、熱心に説得していた。
シャンス「まぁ、別に弟できればそれでいいや」
おそ松「お前、どう見ても末っ子っぽいけどな~」
カラ松「――確かに。ちょっと甘え癖が強いな」
シャンス「えーっ!?」
ヴィクトワール「まぁ、マスターはマスターですし、マスターより上なんて考えてませんよ」
シャンス「えー、何でさ!」
ヴィクトワール「あのね、シャン。マスターの命令は絶対。一応、立場上カラ松様達のほうが、上なんですよ?」
きちんと言い切る所は姉らしいが、先程の自販機駄々こねの件は忘れたのだろうか?