第5章 太陽と海と私たち
明日は、いよいよみんなで海に行く日。
莉奈の彼氏の秋さんが車で連れて行ってくれる。
莉奈と那月と私の3人で水着を買いに行ってもう気合いバッチリ。
プルルルル
「誰だろう?春陽かなぁ」
携帯を手にとって画面を確認する。
そこには綾人の名前。
3ヶ月ぶりの電話。
何よ急にと、少し苛立ちながら電話を取る。
「もしもし」
変わらない声。落ち着く。
「明日、10時にあのカフェに来い。絶対に、じゃあ」
「え、ちょっ…」
すぐに電話を切られた。
かけなおしても出ないし…
明日は明日は…海に行く約束してたんだもん。
行けないし、そんな急に無理だし…