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貴女の血を【R18】

第3章 桜散る



「じゃ何かあったら報告するね」

そう言って莉奈はそそくさと家へ帰った。


「はぁ…」

ため息しか出ない。

どうやって莉奈を止めよう…


外を眺めると雨が降り出していて、このまま降り続ければ桜が散りそう。


えぇーい、もうどうなっても知るもんか!

私は、携帯を取り出して、電話をかける。
画面には霧野綾人の名前。

プルルルル

着信音が静かな部屋に響く。

「もしもし」

携帯ごしに綾人の声。
胸が高鳴る。

「あ、もしもし…えっと…あの…」

「あ?誰?」

「え…あ、えっと、千夜です。合原 千夜です」

「あ〜、合原さんね」

「はい、そうです。あの友達が、同じ学校に綾人くんがいたって聞いて…」

「あー…一緒にきてた子ね。あの子、美人だからすぐ気づいたよ」

心臓にチクリと何かが刺さった。
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