第2章 桜降る季節
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『千夜、俺と結婚してくれないか?』
▶︎はい。よろこんで
▷ごめんなさい…
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「って、あああ〜」
私は手にしていたゲーム機を放り投げて、ベットに寝転がる。
あの彼との妄想が広がるのを防ぐために乙ゲーをしていたけど、時間が過ぎるだけで、現在12時。この気持ちは未だ収まらない。
そろそろ家出なきゃいけないのに、心拍数が上がる一方。
行かないって選択肢もあるんだろうけど、やっぱり行きたい。
彼に会いたい。
「よしっ!」
私はいつもより可愛い服を着て、あのカフェへと向かった。