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貴女の血を【R18】

第2章 桜降る季節



「あれ?君は…」

彼は少し驚いた顔で私の顔を見つめる。
彼の瞳が大きくて美しくて、私は恥ずかしくなって俯いた。頬に熱を帯びるのがわかる。

こんな状況で、彼の腕を拾うなんて、理解出来ない。

今は腕はしっかりついているし、あれは私の見間違い?

「ねぇ、ちょっと時間ある?」

そんなこと彼に言われて、ないなんて、言えない。
いや、このままついていったら、殺されるかもしれないし、、

逃げるなら今しかない!

だって死ぬのは嫌だもん。
怖いもん。

もう新しい恋するって決めてたもん。
今さら、この人に何されようが関係ないもん。

心の中でつぶやいて、でも、どこかさみしくて。

涙を目に浮かべながら私は走る。
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