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掃除婦の恋煩い

第2章 レッツゴーKY


~事務所内にて~

「所さん…今の掃除屋さん…」

扉の近くにいた男性が、後ろで書類をまとめている女性に声を掛ける。
所さんと呼ばれた女性は、書類をホチキスで挟んだまま、廊下の方へ視線を向けていた。

「いつもの女じゃ無かったね。ま、良かった。私アイツ嫌いだから。」

サバサバズバズバと言い放つと、まとめた書類でぼーっとしている男性の頭をはたく。

「いつまでも手を止めてないで、ちゃんと仕事しなさいよ。ツアーまで時間が無いんだから。」

「はーい。ただ、人が変わったからって油断しないでくださいよ。様子見て釘さしておいてもらえたら助かります。」

「わーってる。そんなことより手!」

もう一度書類を振りかざすと、男性は焦って仕事に戻る。

「さぁてと…後少ししたら会議室の連中にも釘さしてこなきゃね。」

もう一度廊下の方へ視線を送ると、手に持った仕事を片付けに一旦席に着く。

(なんも起きなきゃ良いけど)


その予想はあっという間に外れることになる。
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