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雨はお好きですか?

第1章 出会い


4話 ミーティング

放課後、学活からそのままそれそれ担当の競技に集まりミーティングをやることになった。

クラス全員ばらばらと自分の種目の場所に向かう。

秋も選抜リレーで集まるべくすでに一緒にいる白川と鏡のところに向かおうとすると唐沢がものすごい勢いで突進してくる。

「秋ぃぃぃぃぃいいい!!」

(うわ…)

スピードを緩めず突進してくる唐沢をひょいとかわす。

ドガン、と壁に激突した唐沢に後ろから冷たい目線を送る

「ったく、あんだよ」

「だって秋お前、朝、白川と仲良さげに話してすぐ同じ競技ってどういうことだよ!」

「知るか、早く来い」

と、言い残して秋は唐沢を置いて白川と鏡のところへ向かうと唐沢も慌ててついてくる。

二人のところへ行くと鏡と白川が頭を寄せ合って何かをみている。

「ごめん、おまたせ、何見てんだ?」

秋が二人にそう声をかけると白川が紙とシャーペンを秋に渡しながら相談してくる。

「んー、走順どうしようかなって。私あんまり走るの速くなくて…」

眉尻を下げながら白川が言う。

「あ、私もそんなに速くないから」

白川に付け加えるように鏡もそっけなく言った。

すると唐沢が秋の横にヌッと現れ

「俺は速いぜ!」

と、親指をグッと立てて言ってくる。

秋はそういう唐沢を半目で2秒ほど見てから視線を白川達に向けると

「んじゃ、50mのタイム教えてくれるか二人とも。」

「えーと、私は7.7秒だったかな。」

「私は7.6秒」

秋は先ほど白川から受け取った紙に二人の名前とタイムを書きこむ。

「なんだ二人とも7秒台か、女子なら結構早いんじゃないか?」

秋はそういいながら二人の名前とタイムのしたに自分の名前と唐沢の名前を書く。

「おい唐沢、お前何秒だ。」

秋に無視され、爪をいじっていじけていた唐沢に声をかけると跳ね上がった。

「6.9秒!!」

「うるさい」

教室中に響くほどの声で言う唐沢をあしらい、唐沢の名前の横に6.9と書きそのうえの自分の名前のところに6.5と書き込む。

「わぁ~、二人とも速いね。」

白川が紙を覗きこんでいうとすかさず唐沢が

「でしょでしょ!!」

と言い出し、唐沢の声に驚いた白川が少しのけぞった。

そのわきで鏡が

「相変わらず騒がしい奴…」

と、ぼそっと言ったのを秋は聞き逃さなかった。
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