第5章 トラウマ
白川側
保健室の扉が煩くなる中
先生はこっちを向きながら後ろを指さして
藤「こうなる」
柳「つまり、先ほどの出来事を全校生徒が見て、白川に質問攻めをしたいと」
藤「そう言う事だ」
なるほど、皆暇人だった訳か
『では、僕を囮として皆さんは帰ってください』
仁「俺も行くぜよ」
幸「そのほうがいいね」
南「白川君、でも」
『先ほどのお礼です』
僕は南野さんの肩を叩いた
柳「では、白川が校内を走っている間に俺達は優真と共に学校から出よう。俺達はそのまま弦一郎の家に行くが」
真「問題ない」
柳「学校を出たら俺から白川の携帯に電話を掛ける。出ないでいい、それを合図に昇降口へ行ってくれ。一応、精市から仁王に連絡してくれ」
幸「わかった」
『わかりました』
柳生「鞄は私たちが持って行きます」
『ありがとうございます』
藤「話会いは終わったかな?早くしないと保健室の扉が壊れるぞ」
先生は言う
『仁王君、少し』
仁「なんじゃ?」
僕は仁王君にしか聞こえない声で行った
仁王側
仁「それで?」
白川に呼ばれて近くに寄った
『僕が皆を引きつけます。仁王君は此処に残ってください』
!
仁「俺じゃ、足手まといか?」
『7割は正解です』
コイツ、ハッキリと言いよって
仁「3割は?」
『残りは、脱出の支援をして欲しいです」
仁「支援?」
『はい。僕が校内を走っている間に昇降口へと行き僕の靴を出していてほしいんです』
なるほど
効率よく学校から出るのか
靴を出す暇もなさそうじゃ
『お願い出来ますか?』
仁「気にくわんが、いいじゃろ」
『ありがとうございます』
白川は俺から離れ先生の元へと行った
柳生「何を話していたんですか?」
仁「簡単に言うと、一緒に校内を逃げ回るのには足手まといだから、昇降口で待ってほしいとな」
柳生「そうですか。気に食わない話でしょうが、仁王君はとても楽しそうに見えますね」
仁「そうかのう」
柳生「ええ」
白川は先生と話し合っている
それが終わると
藤「んじゃ、開けるぞ」
先生が鍵を開けると
一瞬だけ静寂が訪れた
扉を開けると
白川は全力で駆け抜けて行った