第5章 トラウマ
白川側
雨の日、連続5に目
とうとう2日前から眠れなくなった
眠いのに
外を見れば明るく雨が昨日よりも多く降っている
7時か
もうすぐで
上風「氷月、朝ごはん出来たよ」
『わかりました』
僕は立ちあがって優真の元へと向かう
扉付近でコケてしまいそうになる
上風「大丈夫か?やっぱり休んだほうが」
『これ以上、迷惑は掛けれません』
僕は朝食を食べに行った
上風「無茶すんなよ」
『わかっています』
いつもの交差点で優真が強引に持っていった僕の鞄を受け取る
『行ってきます』
上風「ああ、なんかあったら電話しろよ。すぐに行くからな」
『授業は受けてください』
僕は、交差点を後に高校へと向かう
いつもより前に出す足が重い
まるで、何かを引っ張ているように
それに、なんだか少し胸騒ぎがする
こういう時の感は無意味に当たってしまう
後ろを振り返ると、別れた交差点からさほど距離は変わらない
『はぁ......』
たった数歩歩いただけなのに疲れた
『間に合いますかな?』
仁王側
幸「今日はまだ来ないね」
日に日に白川の登校時間が遅くなっている
朝のSTまで残り10分
柳「雨が本当に嫌いなのか?」
南「ちょっと、昇降口まで行って来ます。精市」
幸「うん、任せたよ」
南野は教室を出て行った
柳生「しかし、大丈夫でしょうかね?昨日からあまり体調が良くないように見えます」
真「ああ、それは俺も思った事だ」
昨日はどれだけ話掛けても
あまり反応がなかった
ぼーっとしている
ガラガラ......
扉が開いた
扉に視線を向けると
慌てた南野に真っ青な顔をした白川がこちらに向かっている
柳生「大丈夫ですか!」
『大丈夫です』
いつもの動作が重く感じられる
しかも、声も弱々しい
幸「本当に大丈夫なの?顔色が悪いよ」
柳「無理はよくないぞ、保健室で休んだ方が良い」
『大丈夫ですから』
大丈夫の1点張りか
仁「保健室なら連れて行ってやるぞ」
『大丈夫です』
強引に連れて行こうとしたら
予鈴がなったので諦めて帰ってしまった
あそこで、強引に連れて行けば