第5章 トラウマ
白川側
お昼になったのは良いが
相変わらず僕の目の前に5人の男がいる
幸「受けてくれるまで、来るからね(黒笑)」
もう、強制じゃーないですか
おにぎりを一口
柳生「それは、それで困りますけどね」
だけど、いつもと違う
?「精市、それは白川に迷惑だよ(黒笑)」
誰?
真「三輝、自己紹介はしたのか?」
?「忘れていました」
三輝と呼ばれた人は僕の机の上に弁当箱を置く
南「私は、南野 三輝(なんの みき)。男子テニス部のマネージャーをしています」
マネージャー?
2人もいるのか
南「これからよろしくね。あ、大丈夫1年だから」
『白川氷月です』
一様、挨拶
南「白川君は何か部活をやるのかな?」
『僕は部活はやりたくないんですが、強制なので今はまだ保留です』
南「なんで?」
『これから引っ越しの予定ですので』
幸「転校するのか?」
『いいえ、ただ高校の近くの方が通いやすいのではないかと両親に言われたので』
仁「近くになるんか」
仁王君が少し笑った
僕は窓の外を見る
まだ、降っている
まあ、梅雨だしね
それに、今週1週間は最低でも雨だ
5日目が問題かな
柳「今日はよく、外を見るのだな」
『そうですか?』
柳「1時間目は4回、2時間目は3回、3時間目は4回、4時間目は5回」
『よく見てますね』
これだけ見られているとは今日は気づかなかった
というかストーカーのレベルのような気が
柳生「外に何かあるのですか?」
『いいえ、ただ雨が嫌いですから』
幸「どうしてだい?」
『制服が濡れてしまうので』
僕は思っている事を言った
仁「嘘じゃな」
!
僕は仁王君を睨んだ
仁「まー、そう睨みなさんな」
真「それで、どうして嫌いなんだ?」
僕は考える
さっき言った事も正しいが
『覚えていません。ただ雨が嫌いと言うのは覚えています』
柳生「そうでしたか、すいません」
南「んで、今日はどうするのかな?今日はどこも空いてないませんですよ、精市」
幸「そうだねー」
僕を囲って部活の話か
また外を見る
今日はよく降っているな
ガタン!
教室の中で騒ぎが起こった
僕はそれに気づかないフリをした
窓に反射して見えている事だけで十分だと判断した