第3章 大きな過去と小さな現実
幸村側
真「精市、誰も居なかったぞ」
幸「そうか」
おかしいな、確かに誰かの視線を感じたんだけどな
柳「視線でも感じたのか?」
幸「うん、でも気のせいだったみたいだね」
仁「そうかのう、俺も少し感じたんじゃが」
仁王も言っている
仁王は何かとこういうのに敏感だ
柳生「ですが、外には誰もいなかったのでしょう?」
幸「俺達は何かに狙われていたりしたりして」
俺が冗談に言うと蓮二と仁王の表情が少し固くなった
俺はそれを見逃さない
幸「何を隠しているのかな?蓮二と仁王は」
俺は気になったので聞いてみた
仁「やめじゃやめじゃ参謀。幸村には敵わん」
柳「そのようだな」
鎌をかけたが本当に何かを隠していたようだ
柳側
俺達は精市にまんまと一杯食わされた
4日前に起きた事を精市達に話した
柳生「そんな事があったのですか」
幸「だから金曜日は休んでいたのか」
ここ最近の俺達の話題は白川の事だ
みなもかなり気にしているようだ
実際に白川にあったのは
俺と、仁王と精市くらいだ
顔を見たというのは丸井とジャッカルだけだろう
俺のデータが間違っていなければ
弦一郎と柳生が見ていないはずだ
幸「じゃあ、今日から来ているだね」
柳「ああ、確認した」
仁「そんで参謀、何を仕掛けてきたんじゃ?」
柳「......何、とは?」
仁「俺にわからんと思っておるんか」
この辺では仁王には敵わないな
柳「今日、白川に金曜日の分のノートを貸したのだ。俺はそこに簡単な質問を書いてな」
幸「質問?」
柳「ああ、そのしつm......」
?「質問には回答をしておきました。」
!!
皆が驚いた
ドアが開いておりそこから腕が伸びている
伸びている先には俺のノートがある
柳「聞いていたのか?」
俺は何故か恐る恐る近づいた
?「いえ、ここしか聞いていません」
俺はノートを取った
腕はドアに吸い込まれるように戻っていった
ドアは静かにしまった
仁王側
ドアが静かにしまった
俺はドアが閉まった事でハッとした
俺は勢いよく部室を飛び出した
が
そこに声の主はおらんかった