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古きパートナー

第2章 一度目の春


白川側

気がつくと視界に入ったのは白い天井だった

薬品の匂いもする

ここは病院か?

外はようやく暗くなり始めたようだ

隣には優真が座っている

『......』

上風「氷月、俺だ。わかるよな?」

『優真、ですか?』

上風「うん......」

すごく安心したような表情だ

何か冷たいものが降ってくる

優真が泣いている

どうやら涙のようだ

?「気が付いたようじゃな」

この声は

声のしたほうに顔をやると

扉付近で仁王君と柳君が立っていた

まだ、頭が回らない

右腕を額の所へ持っていこうとすると

急に痛みが体中を走った

『!』

僕は顔をしかめた

上風「氷月!右腕は!!」

優真が僕の右腕を丁寧にベットへ戻した

僕は、そこで全てを思い出した

そうか、ここに来るまでにまた眠ってしまったのか

たしか、仁王君に抱えられて

『仁王君、柳君。僕らを助けていただいてありがとうございました』

上風「あ、柳先輩仁王先輩、ありがとうございました!」

優真は立ちあがってお辞儀をした

仁「俺達は何もしちょらん」

柳「ああ、仁王の言う通りだ」

上風「で、でも......」

仁「それにしてもお前さん、あんな腕でよく男を1人投げれたのう」

投げた?

ついに僕は投げてしまったのか

よく覚えていない

仁「のう参謀、気のせいか?アイツの顔を見ておると」

柳「ああ、自覚症状がないようだ」

仁「無意識に投げたんか」

柳「おそらくな」

上風「こいつは無意識でやってしまうことが多くて」

仁王君と柳君がドン引きしている

無理もないか

仁「無意識に投げるなんてな」

柳「これは驚きだ」

上風「でも氷月は、決めた相手にしかやらないから大丈夫だよ」

フォローになってないかな優真君

上風「取りあえず3日くらい入院だって」

『そうですか』

今日は木曜日なので金曜日の授業をサボってしまうことになる

その間の

柳「ノートは俺が取っておこう」

『あ、ありがとうございます』

仁「じゃあ、俺達は帰るぜよ」

柳「ウム、失礼する」

取りあえずは安静ってやつかな?
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