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古きパートナー

第19章 面倒


医務室のベットに寝かせてやれば

小さな寝息が聞こえてくる

額には汗を掻いており前髪が張り付いておった

本当に痛みなんか感じないんじゃな

医師に素早く手当され俺はその背中を見守った

1年経ってもその背中は凸凹であり、青痣もあった

右腕の大きな傷も

最近に付けられた軽い掠り傷もまだ残っておった

あの姉妹は何を思って氷月を殺しに来たんじゃろうな

手当が終わり服を着せた医師は部屋から出て行った

俺は手当された肩に手を置いた

この温もりを離したくない、俺の体温を別けてやりたいくらいじゃ

幸「仁王。いいよね?」

仁「わかっておる」

名残惜しいが此処から離れてあの2人に聞きに行く

今回の事を

軽く頭を撫でた後、俺達は医務室を出て大広間まで向かった






明「こんな感じです。もっと早くに気づけばよかったのに」

蒔「氷月、先輩...」

明奈と蒔苗から事情は聞いた

なんでも、10年前の村の事件で

たまたま仕事に来ていた両親が殺された

2件目の事件以降に少年が手を貸したとされて

ソイツに両親が殺されたと勘違いをしとったらしい

小学校に急に転校してきた氷月は同級生から殺人鬼を呼ばれ

この双子はただただ黙って体術やなんやらを新しい両親に教わった

新しい父親は海外で麻薬密入国をやっていたらしく

上風誠の手伝いをしておった氷月に捕まった

そのまま牢獄で舌を噛み千切って死亡

それらを狂わせた氷月が憎く探していた時

たまたま病院に通っておった氷月を見つけた

簡単に言えばこんな感じじゃった

じゃから優真も対抗して氷月の事を全て話した

他の皆の表情は困惑しており、中には泣き出す者をおった

上風「氷月のせいじゃねーよ。あの大河ってヤツが主犯だ」

最後に優真の言葉が無くなれば

?「何を勝手に話しているのですか?」

「「!!」」

静かに開いた扉から氷月が来ておった

半袖Tシャツを着こなし、上着は腕を通さずに羽織っておった

右腕は首から下がっておる白い布に重さを預けておった

『優真。あれだけ話さないでと言ったではないですか』

上風「ごめん、俺どうしても許せなくて」
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