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古きパートナー

第18章 殺伐の春


仁王側

柳生「幸村君にやられたんですね」

仁「全くじゃ」

誰かに呼ばれて覚醒し、後ろを見れば

水色長い髪が視界に入った

瞬間、俺は上の方を見れば無表情のソイツがおって驚いた

『おはようございます』

仁「...おはよう」

正直に驚いた

部屋に上がっているだけではなく

背後に人が居る事に

自分で言うのはなんじゃが

俺は俺の陣地に人が踏み入れた時に目を覚ます

なのに、コイツは

『朝ごはんが出来ていますので早めに食べましょう。幸村君に怒られますので』

まさか朝ごはんまで作っておるとは知らずに

寝室から静かに出ていくアイツの後姿を見送り扉が閉められた

仁「マジか...」

モーニングコールは正直嬉しかった、朝食の事も

じゃがそれが幸村に仕組まれておるとなると話しは別物じゃ

氷月自身で俺を求めた訳じゃない

すぐにベットから起き上がり寝癖だらけの髪を直す

ジャージの格好で洗面所へ向かい顔を洗う

『おはようございます』

そこにはすでに朝食を食べ終わった氷月がニュース番組を見ておった

俺は氷月の向かいに座って静かに食った

仁「何時から部屋におったんじゃ?」

『30分くらい前ですね。勝手だとわかっていましたが台所を使わせて貰いました』

仁「そうか」

純和風の朝食を食べ終わり、俺は歯を磨いてから制服に身を包んだ

春じゃと言うのに、カッターシャツの上に白いパーカーを着こなし

その上からさらにブレザーをキッチリと着こなしておる

ボタンはすべて留めてあり、フードもブレザーの下に潜んでおった

『あ、出来ましたか?』

仁「おう」

俺が身支度をしておる間に朝食に使われておった食器や

味噌汁が入って居った鍋は洗われておった

最後に部屋の中をしっかりと戸締りし

扉に鍵を掛けて2人並んで登校した

そして、何時もより早い校庭には人が少なく

俺達は余裕を持って掲示板を眺める事に成功した

柳「仁王もやられたものだな」

仁「全くじゃ」

この事を話すと皆が呆れた表情になっておった

『朝が弱いとは知りませんでしたね』

仁「なんじゃ、人の部屋に勝手に入り込んだのにか?」

『最初にやったのどちらでしたか?』

ジャ「まさか、仁王...」

丸「お前、そこまで飢えて...」

仁「誤解を招く言い方じゃな」
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