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古きパートナー

第17章 甘い日


柳側

流石にこの日に朝練を行う事が出来ないと毎年の事を経験している俺達は

自然と学校へ向かう登校時間を何時もの30分早くしてみた

そして、その結果

柳「鞄だけだな」

俺達のファンクラブはこう言う日には学校へ早く登校し

何処か待ち伏せ個所を話し合いしていると聞いた

それを知っていた俺はとりあえず何時ものメンバーに知らせた

幸「見事に鞄だけだったね」

真「これでは風紀委員も役に立たないな」

柳生「大半が男性の方でも、今日ばかりは」

丸「ま、後で個人的に教室に来るだろぃ」

仁「そこがまた困るんじゃが」

南「人気者は辛いね」

ジャ「毎年、この時期が来ないでくれと思っている」

柳「そうだな」

今頃、中学では赤也が切れてないか心配になってくるな

南「...あのさ、氷月が居ないんだけど」

「「あ...」」

しまった、今一番危険なのは今日の事を知らない氷月であった事を忘れていた

そして案の定

「白川くーーん!!!」

「こっちよーー!!」

「キャーーー!!カッコいいーーー!!!」

仁「...犠牲者、じゃな」

柳生「こればかりは助ける事が出来んせん」

真「すまない、氷月」

正門には大量の女子学生が氷月1人を追いかけていた

ジャ「氷月...」

丸「うわー...」

幸「楽しそうだね」






ガラガラガラ...

「「......」」

『皆さん、お早いですね』

何時ものように後ろの扉から入ってくる氷月に

不思議と恐怖を感じたのは気のせいだろうか

そして静かに席に着く氷月は鞄から読書用の本を取り出して読み始めた

今でも正門には姿を隠している女子生徒が10人以上はいる

幸「氷月。どうやって来たの?」

『?、正門と裏門の間に位置する塀を乗り越えて来ました』

真「へ、塀を乗り越えただと!」

柳「随分と大胆に入ったものだな」

南「え、常識から外れている...」

『何か問題でも?』

仁「普通の女子なら乗り越えられんぞ」

柳生「問題ありありです」

丸「んで、氷月からバレンタインのやつは...」

『......』

ジャ「ブン太、察しろ」

やはり、俺達が先に登校してきたのが不機嫌になっているな

後で謝っておくか
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