第2章 一度目の春
柳側
全ての授業が終わり帰りのSTを済ませれば早くに帰ってしまう
俺のデータが正しければ今日はどのクラスよりも遅く終わる
仁王には階段付近で待っていて貰っている予定だ
さあ、白川
お前はどのコースで帰るのかな
とりあえずは、登校と下校の時間とコースを調べよう
そうすれば下校時は無理でも登校時に接触する確率があがる
しかし、部活勧誘の時もそうだったがこの前の体育も気になっている
白川は自分から話しかけることはまずない
だが、先生からの呼び出しなのでの事は自分から話しかけてくる
自分からの用事はないと言うことだな
クラスの掃除も時々だが頼まれればあまり断る事もない
そして、何よりも着替えはどこでしているのかだ
皆が着替えている最中に周りを見渡したが
毎回すでに着替え終わっているのだ
体育が終わると1番最初に教室に帰り
俺達が来る頃には着替え終わっている
謎に包まれている、いや違う
謎の塊だ
明日の連絡も終わり今月は俺と白川は掃除当番がない
と言う事は鞄を持ったらすぐに下駄箱に行く確率は92%
時々、先生の呼び出しを受けるているため職員室に行く事も
内容が毎回部活動の話しなのはたまたま聞いたからだ
これは本当だ
今日は階段を2階降りたあと左に曲がれば職員室に行く
だがこのまま下りれば行くのは下駄箱だけだ
階段付近で待っていた仁王とそこで合流した
仁王側
俺はSTが終わった後、参謀が来るまで階段付近で待っていた
お、きたきた今回のターゲットじゃ
しかし、何事もなく素通りされるのは少し心が痛むのう
参謀も来たようだ
柳「待たせたな、仁王」
仁「ああ、行くぜよ」
俺らは1階まで降りて行った
もちろんバレんようにな
そして、相変わらず下駄箱はすごいのう
なんでも、早く部活に行きたい連中と早く家に帰りたい連中で溢れかえっておる
いつもは人が少なくなってから行くのだが
これはすごいのう
こんなん中帰るんか
柳「仁王、ちゃんと見ているか?」
仁「ああ、バッチリ見てるぜよ。今、靴を履き替えてちょる」
柳「では、俺たちも履き替えよう」
じゃがここで目を離したのが悪かったようじゃ
柳「白川はどこに行った?」
仁「まさか、撒かれたたか?」