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古きパートナー

第15章 殺人鬼


「「......」」

父「素性がバレて少年院に入れられるよりも前に俺が身柄を引き取ったって所だな」

簡単に言えば

大人を20以上、子供を30以上殺してしまった

同じ施設の中にいた子供達は今の生活が嫌になり

氷月を中心とした反逆グループを結成した

裏切者には死を、その方程式にあてはめられ

向かってくる子供達を殺した、嫌いな大人達を殺した

明日を太陽が見える所で迎えたいから、明日を掴むために

けれど残ったのは氷月1人であった

病院のベットで何度も泣いておったらしい

せっかく救えるはずだったのに自分だけが生き残って

だからあの日、大雨の日に川に飛び込んだ

このまま誰も知らない場所に流れ着くのが先か

あの子供達の元に行くのが先か

けどそれすらも叶わなかった、ただ全ての記憶を失うだけだった

丸「もしかして、格闘技が出来たのってよぃ...」

父「暗殺のために習ったもの。氷月の身体能力は元から高かったからね。簡単に習得出来たのだろう」

柳「あの集中力なら銃の照準を合わせることも」

父「ベテラン刑事並みだね」

俺達が話を聞いている間にテーブルには人数分のお茶があった

誠さんはそれを啜るとまた優しい表情に戻って行く

父「最初に通わせたのは近くの小学校だったんだ。同級生の親が氷月の事に気づいて、子供達へと伝わったんだ」

幸「そこから暴力が始まったと」

父「自分が痛い思いをするならば、それを相手にもしてはいけない。そう言って毎日毎日暴力を受けていた」

柳生「優しさが裏目に出たのですね」

父「ああ、コイツは何処までに優しかった。知らない人でも、暴力を振るう相手さえも」

上風「けど、小学4年生の時だったかな?毎日楽しそうに出て行ったのを覚えているよ」

真「それが仁王とテニスをする事だったのか」

父「楽しいお友達を見つけたってはしゃいでいたね。あの時はすごく子供っぽかったよ。明日が速く来ないかなと夜も速く寝ていたね」

仁「そこまで楽しかったんか」

父「自分の事を話しても「それがどうした?」と返されたらしい。そこを気に入ったみたいだったよ」

柳「仁王なら言いそうだな」

父「名前を言うと君が虐められるかもしれないから本名を名乗らなかったんだよ」
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