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古きパートナー

第14章 冬休み


「「おー...」」

今厨房にてケーキを作っております

理由は簡単

後6時間で年越しです

そのためには超特大ケーキが欲しいと友達さんに言われてしまい

都美子さんが僕を推薦したとの事

やっと出来たケーキの種類は結構な数である

ショートケーキ、ティラミス、モンブラン、ミルクレープ、抹茶ケーキ、フルーツタルト

まあ10種類以上であるだろう






年越しが終わり2時を超えた

今日の晩から吹雪くと言われ明日は出来るだけスキーを禁止されている

布団に入っても彼らの騒がしさで眠れない

否、元から夜が眠れなくなった

此処に来た初日は不思議だった

この階の休憩スペースのベンチに座っていたはずなのに

気づいたら布団の中に入っていた

不思議と後頭部が痛かったのは寝返りを失敗したせいだと考えているが

そんな事はありえないと思い、壁にぶつけたのかと思ったが

被っていた布団は綺麗なままだった

誰かが起きて掛けてくれたかもしれないが

仁「何しとんじゃ?」

『あ、ああ、仁王君』

起き上がって隣に座っていた彼の顔を見る

『少し考え事を』

仁「ん?」

今だに騒がしい部屋は何処も同じであり

切原君は優真と何か取り合いをしているように見えた

丸井君はおやつを買いに何処かへ行き

桑原君は切原君と優真を止めている

そこへ真田君が一括したが

小説を読んでいる柳生君はそのままで

幸村君と柳君が真田君に注意している

都美子さんは明日の打ち合わせで部屋におらず

誠さんはそれらを見て微笑んでいるだけだった

仁「どうしたんじゃ?」

『あ、いえ、なんでもないです』

前を見れば平和に見える

平和、か

平和ってなんだろう

「やめて、お願いだから」

あれ?懐かしい女性の声が聞こえる

「今ならまだ戻れる、こっちに来るんだ」

今度は男性の声?

「もう、戻れない...」

幼い声は暗く重く冷たくキッパリと切り捨てた

「どうしてもその子供達を守りたいの?」

また女性の声

「うん」

「それでお前が救えるのか?」

男性の声

「わからない」

仁「氷月?」

ドクドクと脈打つ鼓動が速くなる

「それでお前の守りたいものが守れるのなら」

「「殺してくれても構わない」」

『ッ!父、さん!母、さん!』
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