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古きパートナー

第14章 冬休み


上風「本当に10秒数えた?」

『多少誤差はあるかもしれませんが、10秒以上13秒未満で滑り始めました』

と、言うのも昼前にガチで滑ろうと優真が言ってきたので

先ほどの「10秒経ってから」を実行したのにも関わらず

山の中腹を通過した所で追い抜いてしまったのだ

そして、ホテル前のやり取りである

優真に遅れる事3分

何故かストップウォッチを持っていた柳君と

見届け人の仁王君が戻ってきた

柳「物凄いスタートだったな」

仁「人間技じゃないぜよ」

『僕は人間です』

仁「わかっとるナリ」

ジャ「急に後ろから風が吹くから驚いたぜ」

切「氷月先輩カッコいいッス!」

目を輝かせる切原君は本当に憧れを見る目をしている

真「たまらん速さだったな」

真田君は顎をさすって何かを考えているようだった

丸「どっかのスピードスターに負けないんじゃねーか?」

『なんの事でしょうか?』

柳「四天王寺の忍足だな」

何処かで聞いた苗字だと思い記憶を巡らせる

『氷帝の忍足君は違うのですか?』

柳生「氷帝の忍足君と四天王寺の忍足君は兄弟ですよ」

幸「まあ、四天王寺とは練習試合もしてないからわからないのも無理はないね」

丸「それよりも腹減ったぜぃ」

切「そうッスね。早く食べに行きましょうよ」

ジャ「お前らな...」

仁「早くしんと混むかもしれんな」

柳生「それもそうですね」

『上風、午後から僕は仕事が入っているので皆さんをお願いします』

上風「え、聞いてないけど」

『今、言いましたから』

僕は自分の乗っていたスノーボードを持ちながらホテルの中に戻って行った






部屋に戻り動きやすい恰好をする

黒い薄手のロングコートの前をしっかりと閉めて食堂へ向かむ

母「こっちよ」

食堂に付けば案の定満席であった

奥の方で手を振る都美子さんを見つけてそっちに向かった

『遅れてしまってすいません』

席に付けば暖かいシチューがあった

いかにも美味しそうなシチューからはまだ湯気が立っており

皆は別の定食を取っていた

『おいしいです』

「よかった、前に都美に教えて貰ったんだよねー」

笑顔で言う目の前の人物は都美子さんの友達さん

「それだけで大丈夫なの?」

『?、問題ないです』
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