第14章 冬休み
『それでこの人数で行くんですか?』
父「ぜぇ...ぜぇ...、そ、そう言う事だ...」
母「はい、お茶」
上で一暴れしてきた誠さんは
現役の警察官の割に高校生のノリと言うのが分からず振り回されただけであり
柳生君と桑原君に体を支えられて僕の向かいのソファーにだらしなく座っている
そして、そのまま皆がリビングに集合した
上風「え、皆で行くの?」
丸「何処にだよぃ?」
『スキーです』
切「マジで!?」
上風一家は冬休みになると1週間近くスキーへと行く
中学の時もこの時だけ帰国をしてよく行ったものだ
幸「いいのですか?」
父「ああ良いよ。でも少しだけ訳アリなんだよねー」
ジャ「え...」
『旅行費は基本タダですが、僕達学生は裏方仕事、大人はスキーのコーチをするのが条件です』
上風「人気過ぎて人手が足りないから毎年手伝いに行ってるんだ」
母「因みに、経営しているのは私の友達の旦那さんなのよ」
『僕達が用意するのは基本、布団のシーツの取り換えだけです。朝起きて、お客さんが朝ご飯を食べている時にベットのシーツと枕カバーを取り返すだけの簡単なお仕事です』
上風「まあ、数が鬼畜なんだけどよ」
ホテル、建物は10近くあり、部屋は1階につき30部屋
それが各建物に10階層
1階は受付やロビー、大浴場として使われおり
2階はご飯を食べる場所と、大きなイベント事をやるための大広間があるだけであり
結局は8階層だけである
だが、入ってくる人数によってはベットで足りる所もあれば
布団を敷き詰めて寝る座敷がある部屋も多い
その日に入ってくるお客さんによってシーツの取り換えが左右され、僕達の自由時間は奪われる
真「いい体力作りになりそうだな」
父「今年はアルバイトの子が少なかったから冬休みの全部を使うんだよねー」
『まあ、こちらは宿題が終わっているので問題ありません』
上風「あれ?まだ始まってもないよね?」
柳「まあ、俺も半分は終わっているな」
真「俺はまだ手を出したばかりだな」
仁「触った程度じゃな」
柳生「私も大体終わっていますね」
幸「俺も半分程度かな」
ジャ「まあ、俺も少しな」
切「中身を見てすらいねーや」
丸「俺もだぜぃ...」
と言う訳であった