• テキストサイズ

古きパートナー

第13章 テニス


柳「また雨か」

柳生「どうやら雨は厄日のようですね」

『今度から外出を控えようかな?』

「ニャー」

『わかりましたから』

肩に乗っているクロを下ろし、再び撫で始める

幸「フラッシュバックした方はどうだったかな?」

『......』

仁「氷月?」

急に黙り始めた氷月に違和感と不安を抱く

『...先ほどの場所で、子供の死体がそこらじゅうに...』

幸「氷月っ!」

『!』

ガタッと大きな音を立てて立ちあがる幸村に驚いて肩を揺らす氷月

幸「悪かった。言わなくてもいいよ。ごめんね」

『...いえ』

寝ておったシロも飛び起きて少しだけ警戒しておる

『大丈夫ですよ。シロ』

優しく声を掛けながら背中を撫でて行くと

警戒を解き、また眠りについた

今度はクロと一緒に

撫でている手を止め、また喉元を強く押さえておった

ガラスで反射しているからよく見える

俺はコップに水を入れて氷月の後ろに立つ

心なしか顔色も悪い

仁「水じゃ」

『...ありがとうございます』

水を受け取る手が震えておった

氷月はその水を飲まずに机に乗せる、まだ辛いようじゃ

浅く肩を少しだけ上下に動かす様子は誰が見ても苦しんでおるようじゃ

幸「本当にごめんね、氷月」

『わかっています』

少しだけ掠れた弱々しい声で返事を返す

真「今日はこのくらいにして明日を待つか」

柳「そうだな、これ以上の長居は氷月の体調を左右するかもしれん」

幸「じゃあ仁王。氷月を頼んだよ」

柳生「何かあったらすぐに連絡をください」

仁「わかったナリ」

4人は難しそうな表情を残したまま帰って行った






仁「食えるか?」

『食べれます』

そこから日が沈み、そのまま氷月の部屋で晩御飯を作る事に

彼女のチョイスで雑炊になった

仁「上手いか?」

『美味しいです』

仁「そうか」

机の下ではクロとシロが並んで食事をしておる

優真の言った通り、氷月にべったりじゃな

その後、すぐに風呂に入った氷月は寝室の勉強机でノートを書き写し

布団に入って眠る頃には1時を回っておった

俺もすぐに戻って風呂に入ってから

ベットの上で寝た
/ 309ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp