第9章 夏休み
幸「じゃあ、みんなで海に行こうか?」
切「マジッスか!」
丸「マジか!!」
ジャ「本当か」
幸「いつがいいかな?」
柳「来週から盆休みで部活がないからその時がいいんじゃないのか?」
真「そうだな」
柳生「では、予定を空けて置きますね」
仁「諦めんしゃい」
『わかりました』
幸「じゃあ、俺達は行こうか」
真「そうだな」
柳「白川、来週は予定を入れないでくれ」
『わかりました』
丸「じゃあなー!」
切「また来るッス!」
仁「お前は来んでいい」
切「ひどっ!」
ジャ「ほら行くぞ」
柳生「それでは失礼します」
テニス部達は帰って行った
『では、僕も......』
立ち上がると仁王君も立ち上がった
僕は壁際を歩くと
目の前に腕が飛び出して来た
仁王側
『......何か御用ですか?』
仁「まあ、そう怒りなさんな」
俺は白川の行き先を塞ぐ
仁「せめて、俺には言って欲しかったのう」
『すいませんでした』
仁「本当に反省したんか?」
こいつを見ると心拍数が上がってしまう
白川はせーへんのか
『仁王君、顔が赤いけど大丈夫ですか?』
仁「そんな事より、今度出て行く時はちゃんと教えるぜよ」
なんでそんな事言っとるんじゃ
『仁王君、何をしているのですか?』
仁「あ」
俺は慌てて離れた
危ない
無意識に顔を近づけていた
『では、僕は帰ります』
仁「あ、ああ」
白川はそのまま自分の部屋に帰って行った
仁「俺は何をしとるんじゃ」
自分でもわからんかった
今までの女は見てもどうでもいいと思った
適当に付き合って、適当に離れる
それが当たり前だった
だけど、今回は違った
一目惚れか?
違う、優真の話しを聞いてから守りたいと思った
そして、今までの行動でまだ何かを隠し持っているような気がした
守りたい、俺に出来るなら守ってやりたい
そう思ったんじゃ
俺には格闘技とかは出来ん
だから、精神的な方面で守って行きたいと思ってしまった
甘い考えなのは知っているし
アイツの闇がどれほど深いのかわからん
だけど、守ってやりたい
アイツの、
笑顔が見たいんじゃ