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古きパートナー

第8章 サイカイ


仁王側

優真が寝た所で勉強会はお開きになった

俺はテーブルの上で参謀に指摘された所がびっちり書かれた紙を見とる

それで悩んでおるのだ

目の前では白川が読書代わりに分厚い参考書を読んでおる

仁「......お前さん、物理が苦手なのか?」

『いえ、苦手ではありません』

仁「なら、今度の試験勉強か?」

『そう言う事になります』

仁「なら、俺に体育の授業をしてくれんか?」

『保健ならまだしも、なぜ体育ですか?』

仁「いかんか?」

『......はぁ、わかりました。それで?』

こいつ押しに弱いんじゃな

仁「これじゃよ」

紙を白川に渡す

白川は紙を見つめる

仁「じゃあ、俺はラケットを持ってくるぜよ」

俺は自分の部屋に戻りバックからラケットを1本取り出す

仁「マジシャンか......」

俺も少しだけ憧れとる

理由としては誰もバレずにテニスをしている事じゃ

バレずにっと言うのは打ち方の事じゃ

全く同じフォームから打ちだされる球は

大きく曲がったり、時折ストレートに返ってくる

そして何よりも、あの回転じゃ

どこからあれだけの回転を掛けておるのか不思議じゃ

そうとう腕に負担が掛かっておるかもしれん

仁「ん?」

待てよ

そう言やー影夜も回転を操っておったな

仁「まさかな」

同一人物ではないじゃろ

俺はラケットを持ち白川の所に戻る

テーブルの上にはノートパソコンが

白川は何かを調べているようじゃ

仁「調べもんか?」

『ええ、僕はテニスに詳しくないので、ネットに載っている情報を頼りにしたいと思っています』

仁「わざわざ調べてくれるんか」

『中途半端には教えられませんから』

検索ワードには

【テニス 左利き フォーム】

で探しておる

仁「とりあえず、俺のフォームを見ときんしゃい」

『わかりました』






夜中の2時を廻った

白川が調べてくれたおかげで

俺がわからんかった所は大体解決した

来週までに覚えておるといいがな

仁「お前さんは寝んのか?」

『もう少ししたら寝ます』

と、参考書を見ながら言っとる

仁「じゃあ、俺は先に寝るぜよ」

『ここで、ですか?』

仁「ああ」

俺はソファーに寝転がって寝た

『はぁ』
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