第7章 連続の厄日
白川の最近の表情は2つある
いつもの通りの女にしては少し低い声で話す無表情
そして
どこか1点を見つめたまま悲しい表情をする
仁「まあ、今が無理なら言わんでよか」
幸「そうだね。でも、いつか話してくれるんだよね?」
『いつか、わかりました』
白川は目を擦っている
仁「眠いんか?」
『いえ、そんな事はありません』
最近、肉体的に疲れているじゃろうな
いろんな部からの挑戦状を受け取れば
そのまま勝ち逃げをし
テニス部のマネージャーの仕事もこなす
仁「少し寝ればよか」
幸「俺達は蓮二が来るまで、どこにも行かないさ」
白川の顔は無表情に戻った
こいつは何を考えているのかサッパリわからんからな
仁「俺の肩、かしちゃるき」
『大丈夫です。では、少し寝ます』
そう言うと白川は下を向いて目を閉じた
仁「いつになったら頼ってくれるんじゃろうな?」
幸「人間関係にも何かあるみたいだね」
お前さんは俺らを信用出来んのか?
まあ、簡単に信用してもらっても困るがの
でも、もう少し頼ってほしいぜよ
柳生「おや?幸村君に仁王君ではないですか」
柳生が現れた
仁「静かにしんしゃい」
柳生「?」
幸「今、寝たところなんだよ」
柳生「そう言う事でしたか」
幸「連二に会わなかったかい?」
柳生「いえ、私は会っていませんね」
仁「何しに来たんじゃ?」
柳生「散歩です」
眼鏡を上げて言う
こいつも何を考えているかわからんからのう
俺は視線を白川に戻す
幸「仁王」
仁「なんじゃ?」
幸「惹かれているでしょ?」
仁「何に」
幸「彼女に」
幸村は笑顔で白川を見る
仁「なんで、俺じゃき」
幸「白川を見る時の目はいつもと違うからね」
仁「お前さんは怖いのう」
幸「それで、どうかな?」
仁「まあ、そうじゃき」
柳生「おや、とうとう本命ですか?」
仁「なんじゃ、その言い方は」
柳生「いえいえ」
ったく、お前らは
幸「なんだって?」
仁「なんもなか」
少ししたら参謀が帰ってきた
柳「柳生」
柳生「お邪魔しています」
柳「ん?白川は」
仁「疲れて寝ておる」
幸「まあ、1週間あれだったからね」
柳「そうだな」