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古きパートナー

第7章 連続の厄日


次の日も、また次の日も、またまた次の日も、またまたまた次の日も

同じ話題で持ちきりだ

飽きんのかい?

噂は

【長い銀髪の1年生が柔道部長をフルボッコにした】

だそうです

長いってつけないと仁王君と間違えるのかな?

仁「有名人じゃのう」

『好きでなっているのではありません』

柳生「厄日ではなかったようですね」

火曜日にはボクシング部

水曜日には剣道部

木曜日には少林寺拳法部

からそれぞれ部長さんに相手された

仁「今日は何処じゃろうな」

『楽しんでいませんか?』

幸「それは、もうね」

『はぁ......』

柳「最近、ため息の回数が増えているぞ」

『ため息の出ない日が欲しいです』

真「俺からは何も言えん」

丸「まあ、がんばれよぃ!」

ジャ「応援は出来るぞ、うん」

帰りになり教室で待っていると

?「白川氷月は居るか!!」

と、大きな声が聞こえた

今日は何処かな

見ると

僕は目を見開いた

テニス部の部長さんではないか

幸「部長、どうしたのですか?」

真「まさか」

部長「テニスの相手をしてくれ」

『......お断りします』

やりたくな

もう、あんな思いはしたくないのだ

勝手得られるのは、何もないのだから

仁「白川?」

『僕はテニスはしません』

柳生「白川君」

部長「どうしてもだ!頼む!!」

『どれだけ言われても』

部長「ヒッ!」

『ご、ごめんさない』

どうやら睨んでしまったようだ

部長「い、1球だけでいいんだ!頼む」

これ以上は聞きたくない

『......わかり、ました』

部長「よかった。コートで待っているよ」

部長はそう言うと教室から出て行った

僕は、また、テニスで、失うのか

嫌だ

本当はやりたくない

仁「白川、俺のラケットを貸してやろうか?」

『どうしてですか?』

柳「お前は右利きと見せかけて、左利きだな」

『......』

柳「柔道とボクシングの構えは左の構え」

真「竹刀も、左利き用で持っていたぞ」

そこまで見えるんかい

『僕は、右利きです』

幸「なら、俺のラケットを使うといいよ」

重い足取りでコートに向かった

本当はしたい

だけど、僕がテニスをしたら

周りの人が不幸になってしまう
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