第8章 死んじゃったら悲しむ人がいる
「俺も、ののちゃんのこと好きだよ?」
その言葉。
その言葉を聞きたかった。
何よりも、どんな言葉よりも。
「・・・っぐすっ…本当?」
「うん、本当だよ」
赤羽くんは優しい顔で言った。
「本当に本当?」
「信じてってw」
赤羽くんはフッと笑いながら言った。
「なんなら証明しようか?」
――チュッ
そういうと赤羽くんは私の横に顔を出し、私のほっぺにキスをした。
「っっっっ!?!?/////」
私はあまりの驚きに声が出なかった。
顔を真っ赤にしながらうつむく。
「あれ?wもしかしてこれで照れちゃった?w」
「い、いや!て、照れてない!」
図星をつかれて一生懸命顔を隠そうとする。
「ん?じゃあなんで顔隠すの?」
「い、いや…泣き顔見られたくないから…」
「もう1回見たから大丈夫だよ、だから顔上げて?」
そう言って私の顔をのぞきこむ。
「い、いや…その…/////」
顔の距離が近くなり、さらに顔が赤くなる。
「体熱いよ?脱がせてあげようか?w」
「っなななな何言ってんの?!」
「なに?冗談だったんだけどw本気にしちゃった?w」
「っっ!!////」
恋愛経験が少ないせいかすぐに照れてしまう。
そんな私を赤羽くんはからかって遊んでいる。
でも不思議と嫌じゃない。
「んじゃさ、とりあえずもう遅いから家まで送る?」
私は急に言われて少し驚いた。
(気持ちは嬉しいんだけど…どうしよう…親にこのこと知られたくない…)
「う、ううん…大丈夫…」
「でもこの前ナンパされてたし危ないよ」
(うっ…確かに…)
「じゃあ、家の近くまで…お願いします…」
「うん、じゃ行こ」
そして私は赤羽くんに送ってもらうことにした。