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【暗殺教室】ドSカルマくんとの暗殺生活

第15章 集会


「あ…やべっ…市ノ瀬、これ少し借りていいか?」

「あ、うん。いいよ」

「ありがと!んじゃな!」

菅谷くんはそう言って席に戻った。

「昨日、菅谷と会ったの?」

ふとカルマくんが私に聞いてきた。

「あぁ…うん。ちょっといろいろあって…汗」

私は苦笑いしながら席に着いた。

(本当にいろんなことがあったなぁ…汗)

「ふぅん…」

カルマくんはそう言うと前を向いてしまった。

「…?」

私はカルマくんに何か違和感を感じていたが口には出さなかった。

私も前を向き、殺せんせーの方を見る。

(…なんかニヤニヤしてる…)

殺せんせーと目が合うと、殺せんせーはいつも以上に顔を二ヤつかせた。

(…ま、まさか…!カルマくんと付き合ってるって…バレた…?)

私は額に冷や汗をかく。

生唾をゴクリと飲み込んだ。

(ま…まずい…確実にいじられる…!)

「どうしましたか?市ノ瀬さん、顔色が優れないようですがww」

ニヤニヤとした笑みを浮かべながら殺せんせーはそう言った。

(ぜっったいにワザとだ…!くっそぉ…私は折れないぞ!)

「…いいえ、何でもないですよ(ニコッ」

私は優しい笑みに怒りを少々付け加えたお手本のような笑みを殺せんせーに向けた。

「そうですかそうですか、それはよかったです」

ニヤニヤを崩さないまま殺せんせーは優しくそう言った。

「…ねぇ、殺せんせーとなんかあったの?」

私の険悪なムードを察したのかカルマくんが聞いてきた。でもなんだかその姿は興味なさ気なようにも見えた。

「え?いや、特にはないけど…」

「ふぅん…」

そういうと目線をそらし、また前を向いた。

「… 」

なぜか、何とも言えない寂しさが込み上げてきた。


なんで…

なんでそんな、つまらなそうな顔するの…?


誰が言ったのかは分からないこの言葉。


『好きの反対は無関心だ』


私はその意味を、今深く、理解した気がした。


HR中、私はカルマくんの顔をじっと見つめたが、カルマくんがこちらに視線を送ってくれることはなかった。

それがまた、私の寂しさを増幅させた。



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