第1章 突然な出会い
「誤解してたって無駄だよ。ウワサは三年まで回ってきてるんだから」
「えっ…」
「陸くんって去年、休み時間のたびのクラスに顔を見せに来てたんでしょ?
廊下ですれ違うときは、大声で名前呼びながら手を振ってたって聞いたし」
「忘れてください、今すぐ記憶から抹消してください」
「そんなにイヤなんだ?…ずっと聞きたかったんだけどさ、何がきっかけだったの?」
「こっちが聞きたいくらいです!」
からかわれてる理由なんて、そんなの知らない。
単純に、楽しいから?それとも、嫌がらせの目的とか?
なんにせよ、迷惑行為は即刻止めてもらいたい。
「ねぇ、…。彼氏だ、デートだって表立ってはしゃいでるのは二年生までだよ?」
「…でもわたし、そういうのは当分いいです」
「ええー?彼氏欲しくないの?」
「…はぁ、まぁ…」