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好きって言葉は特別な言葉

第1章 突然な出会い


「にしてもこんなに作ったら余っちゃいません?」

「今からそんな弱気でどーすんの?いい?私の華麗な部活紹介で気を引き

見学に来たヤツの胃袋をあんたのクッキーで一人残らずゲットするんだからね!」

「一人残らずって…」

「確かに一人残らずは無理か。軽音部がいるもんね。

新入生たちの中には、彼らのファンだからって追っかけ受験してきた子もいるみたいだし」

「…やっぱ今年もなんですね。」

逢坂学園軽音部ことLOVESTAR(ラブスター)、通称ラブスは県内でも有名なバンドだ。

ラブスに憧れて入学する生徒は後を絶たず、かく言う私も中学時代にハマった一人。

もっとも、当時は高橋陸じゃなくて愛さんという歌姫がいてたんだけど。

「マジで今日の新歓ライブ、めちゃくちゃ楽しみなんだけど!も待ちきれないでしょ!」

「そりゃうちの目玉ですし…」

「ふふっ。これでまた、王子のファンが増えちゃうね〜」

この学園で王子なんてあだ名で呼ばれているのは、たった一人だけだ。
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