• テキストサイズ

言われてみれば、単純で。 after

第4章 ​秘密の暴露は、悪友で。


「き、キョーちゃん……俺のSNS、見てたの?」
「ええ。アカウントは簡単に特定できましたから。
 本当、不用心ですね。毎週末のように違う女性の手元や、お洒落なお店の写真。随分と楽しそうに笑っていらっしゃいました。ああ、私には見せないような、『大人の男』の顔をしてるんだな、と」
「ち、違う! あれは、ただの付き合いで、俺から誘ったわけじゃ……!」
「言い訳はいいですよ。ただ、そうやって散々いろんな人と遊んでいる割には、うちに遊びに来てて、本当ひとりでいるのが苦手な人なんだなって」
 
血の気が引く、とはまさにこの事だ。
どんなに外で遊んでいても、キョーちゃんと過ごす土曜は予定を絶対に入れなかったけれど、それも込みで、最初から彼女に気付かれていた。
 
「気付いていないとでも思ったんですか? 中学生の時から、図書室に来ていた頃から、何も変わっていません。どれだけ外で悪い遊びを覚えてきても、中身はあの時のちっこい子供のままなんですね」

恥ずかしさと情けなさで頭がどうにかなりそうで、俺は両手で顔を覆ってソファに突っ伏した。
その無様な姿を見て、修が腹を抱えて笑い出す。
 
「あっははははは! お前、どんだけ遊んでても完全に泳がされてただけじゃん! 最高! こいつの化けの皮、ボロボロじゃん!」
「まあ、再会してしばらくの間も、先輩のその悪癖は治りませんでしたけどね。便利で危険なのがSNSですよ、丹羽先輩?」

キョーちゃんが本を少し下げて、俺をじろりと一瞥するのが気配で分かった。
今度こそ弁解の余地なんてない。俺は小さく呻くことしかできなかった。
/ 16ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp