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言われてみれば、単純で。 after

第4章 ​秘密の暴露は、悪友で。


「キョーちゃん、今、」
「はいはい、調子に乗らないでください。それにしても先輩、さっきから本当にうるさいです。修さんとお話ししてるんですから、少し黙っていてください」
「あ、うん」
 
あれだけ修の暴露を止めようと騒いでいたはずなのに、キョーちゃんの「黙っていてください」の一言で、本当に喉がピタリと閉じた。
 
ジッと彼女の横顔を見つめながら、おとなしく、借りてきた猫のように静かになる。彼女の「待て」には、絶対に逆らえない。
その主従関係の完成度に、修は口を開けたまま、キョーちゃんを拝むように両手を合わせていた。
 
「ボタンキョー後輩……いや、キョー様。あんた、マジで本物の猛獣使いだな。こんな生涯現役のクソチャラ男を……」
「ただの、躾ですよ。丹羽先輩、突っ伏してないで、氷が溶けて薄まってます。新しいの、持ってきてあげましょうか?」
「アイスコーヒー、お願いします……冷蔵庫の扉です……」
「はいはい。修さんも何か飲みますか?」
「じゃ、じゃあ同じく……」
 
キョーちゃんがキッチンへ向かって席を立つ。
彼女の後ろ姿を、世界でたった一つの帰るべき場所を見つめる。ずっと追いかけていた。

「お前……マジで変わったな、いや、戻ったのか……」

修は、これ以上この部屋の甘ったるくて恐ろしい力関係の空気に耐えきれなくなったのか、静かに煙草に火をつけた。







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