第1章 いいこと、わるいこと。
おじゃましまーす!
と、元気な声が廊下に響いた
元気いいね、と言うと、まぁね♪と可愛く言っていた
「さーさー!飲もうかっ♪はい缶ビール♪」
「俺これ超好きー。いただきます」
「じゃ、乾杯ー!」
ぷはぁ、と二人でタイミングよく言うと、またいずみさんは笑った。
顔が少し、火照っていた。
「いずみさん今日も仕事帰り?」
「そうだよ、早めに上がったから1人で飲みに行ってたの。土曜日なのに、暇でさ。」
いずみさんのお仕事はホステスさんだ。
真面目な彼女、胸張って私ホステスです!と言ういずみさんはとても素敵で格好良い。
プライベートは…。
酒癖は多少…アレだけど…。
いずみさんが、おつまみの袋を開ける。
そんな長い爪で、よく開けれるなぁ、と、関心。
「今、あたしの爪見たでしょ。魔女みたいって思ったでしょー。」
「思ってないよー!笑」
「こんな長い爪でも、コンタクト取ったり缶ビールのタブ開けれるんだからね。」
「すげ~。いずみさん器用だね」