第1章 いいこと、わるいこと。
こんな夜中に…誰だろう。
画面を見ると、いずみの文字が。
「もしもし?」
『玉森くん?ごめーん、寝てたぁ?』
いずみさんは酔うと、いつもこうやって
甘い声を出す。
「ううん、まだ起きてたよ」
『そうなんだ。ね、これから少し飲もうよ』
「どこで?!」
『玉森くんち。今1人だから、寂しいの。』
「いや、今俺んち散らか…」
『玉森くんちの、近くのコンビニにいるから早く迎えに来てねー』
そう言うと、いずみさんは電話を切った。
お酒入ってるから、かなり機嫌が良いみたいだった
ま、いいか。と思い、とりあえず俺は軽く部屋の片付けをして、薄い上着を羽織りコンビニに向かった。
もうすぐ冬が来そう。
家の中と外の温度差が激しくて、身震いした。
さ、早くいずみさんの所に向かおう。