第1章 いいこと、わるいこと。
ある秋の日。
少し肌寒い日の夜だった。
夜中、3時過ぎにケータイが鳴った。
土曜日の、こんな夜中にかけてくるのは…。あの人しかいない。
明日仕事休みだから、家でテレビを見ながら缶ビールをちまちまと飲んで、まったりとした時間を過ごしていた。
風呂上がりで、体がポカポカ。
わしゃわしゃ、と髪の毛をタオルドライして、また缶ビールをグビッ、と飲む。
ビールって、最初の一口がうまいんだよな…。と、考えながらまた、一口、二口、と飲んでいく。
テレビに夢中になって、気付けば時計は3時を指していた
わー、もうこんな時間なんだ。
でも、明日休みだから、早く寝なきゃ!とか、余計な事考えなくて済むから気楽だなー。
また俺は缶ビール片手にテレビに夢中になる
ケータイの着信音が鳴った