第1章 とおせんぼう。
「おはようゆりこ」
「おはようございます!亜門さん!」
一番乗りで私は会議室にきていた。
今日一番に挨拶したのが亜門さんだなんて…
今日はいい事ありそうです。
がちゃっ
「おはざす」
「おはよう、什造」
「鈴屋くんっ、おはよ」
まだ眠たそうな顔の鈴屋くんが
入ってきた。あくびしてる…。
「あっ…!亜門さんっ
そういえば昨日新しいドーナツが出たんですよ!
帰りによりませんか?」
亜門さんはドーナツが好きだから、
何気なく誘って二人きりになる作戦…。
「そうか、俺も行こうと思ってたんだ。一緒にいこうか。」
「はいっ!!!」
や~ん
うれしすぎる!
「僕も行くです。」
鈴屋くんが話に入ってきた。
まただ。。
嫌ってわけじゃないんだけど
フクザツ。。。
鈴屋くんも亜門さんの事好きなのかな?
「そうだねっ!三人で行こう!」
私はなるべく落ち込んだ様子を隠すように
わざと明るくふるまった。