第3章 すこしちがう。
アキラちゃんはカンが鋭い。
もうバレちゃっただろうな…
私は鈴屋くんの口から手をはなした。
鈴屋くんはすぐに喋りだした
「僕とゆりこは昨日から付き合ってます!」
「やはり。」
「そうなのか?ゆりこ」
亜門さんはびっくりした顔で聞いてきて、
私はコクコクと何度も頷いた。
「そうか…。程々にな」
「はいっ!」
私はてっきり皆から反対意見を言われると思ってたけど、
別に反対されてるわけでもないみたい。
ほっ。
そっと胸をなでおろす。
鈴屋くんの方を見ると、いつの間にか椅子に座ってお菓子を食べていた
呑気だなぁ、鈴屋くんは。
「ゆりこ~!こっち来るです」
「なぁに、鈴屋くん」
鈴屋くんに手招きされたから近寄ってみると、口の中に何か入れられた。
「んっ!?」
かりっと噛んだら、口いっぱいに
甘い味が広がった。
「チョコだー!!」
思わず笑顔になる。
えっへへ~!チョコ大好き
「ありがとう、鈴屋くん!」
「い~え~です」
笑顔全開の鈴屋くん。
こっちまで笑顔になっちゃうよ
「什造、ゆりこ程々にしろと言っただろ。
会議室でその…そういう事をするな」
「すっ!すみません!!」
「ちぇ~っ」
鈴屋くんちぇ~なんて言っちゃダメでしょっ!
「お?なにやってるんだ皆。
仕事にとりかかるよ」
篠原さんが会議室に入ってきた。
…よし、お仕事頑張ろう