第3章 彼氏に彼女ができたようです。
「ねぇ、ハル。最近どうしたの?」
彼はゆっくりと視線を窓から私へ移す。
少しの間。珈琲を飲む彼をじっと見る。彼が珈琲カップをソーサーに置く音が少し大きく聞こえた。
「彼女できた」
ハルは少し笑ってた。彼女の私に、なんてこというのって思ったけど
これも愛なんだろうな。笑ってるハルがすごく愛しくてそんなこと言われてるのに、ハルってかわいいなあとか思っちゃった。
ハルは私の顔色を見て不思議そうに質問した。
「なんで、何も聞かないの?」
何を聞けばいいの?ハルが幸せなら、それでいいのに。
惚れた弱みってのかどうかは知らないけど、私は彼がこんな可愛い顔、いっつもしてくれれば私はそれでいいかな。
「私は、ハルが幸せだったらそれでいいよ。別れたいなら、そうする」
「そういう意味じゃない」
ハルの声が店内に響く。目が合った店員に謝罪の意をこめて軽く会釈した。
そんな私をハルは真っ直ぐ見ている。
少し、ため息をついたハルはテーブルの上のスマホを軽く操作して、そのまま私に差し出す。
多分、見ろってこと。
「これ、俺の彼女」
どうやら、彼氏に彼女ができたようです。