第3章 彼氏に彼女ができたようです。
「レイラちゃん。女の子、まだ3ヶ月」
携帯の壁紙に写っていたのは、小さな小さな子猫だった。丸くて大きな瞳が吸い込まれそう。
ハルは少し恥ずかしそうにしてた。俯いたまま。珈琲最後の一口を飲む。
「…俺の彼女に、、、会いたい?」
ハルはお誘いしてくれているようだった。そういえばハルの家に行ったの、いつ以来だっけ。
付き合ったばかりの頃はよくハルの家で一日を過ごしてた。でも最近外で遊んでばかりだった。
ハルが何処でもいいって言うから私は行きたいところそこらじゅう一緒に行って連れ回した。
一緒に歩くといっても、私が前を歩いて後ろからハルが着いて来る。そんなデートばかりだった。
けど、きっとハルは寂しかったんだよね。隣に座って、ゆっくり話すってなかなかしなかったよね。
「でもさ、猫飼ったなんて知らなかったよ」
「最近外ばかりで、うちに来てくれなかったから」
一言言ってくれれば、心配しなかったのに。それから彼はどれだけ子猫レイラちゃんがかわいいか、熱弁してきた。
そして、先ほどレイラちゃんにそっくりなネコが道を横切っていたという。だからさっきから外、気にしてたんだ。
カフェを出るとき、彼は小さな声で 私にたまには家でゆっくりお話したりするデートもしたいって耳打ちした。
「言わなきゃ分からないよ?」
「それもそうだね。あと、別れたくない、です」
そう付け加えた彼はやっぱり可愛かった。
「アズサと一緒に居ればどこでも嬉しいし、楽しい」
デートの予定は変更。買い物なんてまた今度。
私達はハルの家に向かうことにした。
ハルの可愛い、新しい彼女?に挨拶をする為に。
-end-