第2章 the second verse +
湯気の向こうにぼんやりと浮かぶ彼女。
一緒に湯船に浸かってるのに、離れて座ってるって何だよ(笑)
お湯の中のひかりの肌は、白くゆらゆらと揺れている。
ふと脳裏に映し出される、さっきの二人。
ひかりの腕の中で柔らかく抱きしめられながら抱いた感触を反芻する。
ゴボッ!
ついボーッとして、溺れそうになった(苦笑)
ひかり 「大丈夫?!」
翔 「・・・・・大丈夫(苦笑)」
湯船の底面から腰掛け位置に座る場所を変える。
ツイッと目を逸らして、今度はひかりがお湯の中に顔を沈める。
何を見て恥ずかしいワケ?
俺の上半身とか、いつも見てんじゃん(笑)
反応が面白いから、傍に移動してみる。
ひかりはギクッとした顔して、ほんの少し横にズレた。
おもしれーなぁ(笑)
また詰めてみる。
口を少し尖らせて困った顔しながら、また横にズレようとする動きを見せたから、今度は肩を掴んで寄せてみた。
顔を覗きこむ。
翔 「今更、何が恥ずかしいワケ?(笑)」
ひかり 「・・・・・・。」
またお湯の中に半分顔を沈めた。
何か言い訳してるのか、ブクブクと小さな泡がお湯の中でひかりの口から浮き上がる。
相手がこうも緊張した様子だと、ついつい強気に出てしまうのは何でだろ(笑)
腕を掴んで、並んで横に座らせる。
さっきまでお湯の中で輪郭がぼやけていた白い胸が、水面の境目に浮き上がる。
頭をそっと引き寄せ、唇を合わせる。
数秒時間が止まる。
瞼を開けると、目の前には相変わらず照れくさそうに目を伏せるひかりと、その後ろに幾千幾億もの星たち。
その華奢な腰に手を回す。
やっべー。
我慢できなくなってきた(苦笑)
翔 「出よっか。」
ひかり 「うん?」
翔 「露天風呂じゃなきゃさー、ここでもいいんだけどさ(笑)」
ひかり 「え?」
翔 「悪いね、つい最悪の事態考えちゃう性格なんで(苦笑) 声が他に洩れちゃマズイかなーと。続きは中で(笑)」
ひかり 「(//・_・//)!」
ポスッと軽く脇腹を殴られた。