第2章 相葉くんち
床に落ちたままのシャワーヘッドを壁に戻して。
完全に挙動不審な私は、シャワーと対面の壁にへばりついて。
相葉くんが、私の顔を覗き込む。
雅紀 「シャワー浴びないと、冷えるよ?」
麻衣子 「う・・・・・でも・・・・・」
雅紀 「ほら、こっちってば。」
腕を引っ張られて、シャワーの下に連れて来られる。
頭上から二人にシャワーが降り注ぐ。
雅紀 「・・・・・・やっべ・・・・・」
麻衣子 「・・・・・・え?」
雅紀 「そのカッコ、めっちゃエロい(笑)」
麻衣子 「!!!!!!!」
雅紀 「・・・・・・ねー。」
麻衣子 「・・・・・・何・・・・」
相葉くんの右手が、私の肩を掴む。
優しく壁へと押さえつける。
唇がゆっくりと近付いて。
キスされる。
少しの間触れていた唇は、離れて。
相葉くんの黒目がちな瞳が、私を見つめる。
その間も、シャワーは絶え間なく降り続いて。
相葉くんが滴っている。
・・・・・・ずるい。
いつもは「男の子」みたいな顔してるくせに。
そんな「男」の顔で、シャワーに濡れながら立ってるなんて。