第4章 夏休み開けて
霧が晴れる頃に 94話 林の提案
騒動を終え、五十嵐に簡単にいくつか質問された後、解放され、4人は帰り道を歩いている。
今日はバレー部も調理部も週に1度の休みの日だ。
たまたま被った調理部とバレー部の休みに林がある提案を持ち出す。
「ねぇ!みんなでうちきてよ!」
いきなり出された提案に驚きつつも楓が理由を聞けば弟達の誕生日会に参加して欲しいんだとか。
「うちで霧ケ谷君達の話ししたら凄くきてほしがってね、なんでかな~?」
「頭いい人に会いたいんじゃねぇの?お前も俺も頭悪いから」
「うっ…それかぁ…」
嫌な方向で納得した林に控えめに楓が尋ねる。
「ええと…じゃあ帰ったら林の家行けば良いかな?仁と来るね、私場所知らないし」
仁は1度楓と林が熱を出した日に林の家へ見舞いに行ったため場所は知っているのだが楓は行ってないので知らない。
そのことを踏まえ仁と林は承諾し、仁と楓、慶と林に帰り道を別れた。
「ねぇ、仁、林の弟君達になにかあげなきゃいけないよね?どうしよう」
林は気付かなかったのだろうが、確かに誕生日会に手ぶらというのはあってはならないことなのでなにか用意しなければならない。が
「でも好みとかなにもしらねぇからなぁ…」
「う~ん、食べ物でも買っていけば良いかなぁ」
「あ、じゃあアイス買ってこうぜ、いろいろな種類買っとけば大丈夫だろ」
意見はまとまり、集合場所を決めた仁と楓は家に向かった。