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霧が晴れる頃に

第4章 夏休み開けて


霧が晴れる頃に 90話 発見、しかし…

「…っ!林!!」
林のところにかけより口のガムテープをとる。
「楓ちゃん!!後ろっ!」
目を見開き言う林にいわれ後ろを向こうとするが、その前に首を捕まれる。

バン!

そのまま後ろに倒さると、不良男子達は手際良く楓をガムテープで床に縛り付ける。
(こいつら…慣れてる!)
楓があっという間に縛り付けられた後、女子の1人が上から、見下す様に楓を見下ろす。

「ざまぁないね、学年トップ様よぉ?助けにきたんだなぁ?でもなにもせず捕まっちゃ意味ねぇなぁ?」
いつも教室で出している甲高い声とは違い、女子にしてはかなり低めの声で言う。

「…林をさらったのは何故?もしかして嫉妬かな?雨宮君と仲良くしたいんなら逆効果だと思うよ」
楓が少し挑発するような事をいえば図星だったらしく一瞬だけ決まり悪い顔をする。が、
「うっさいんだよブス!勉強しか出来ねぇくそ女が!調子こいてんじゃねぇよ!!」
そう怒鳴り付け、床に固定されている楓の腹を蹴りつける。
「…っ……!!」
「楓ちゃん!!」
辛うじで痛みに対する声を出さなかったが、その表情だけで蹴るという攻撃は楓にかなりのダメージを与えた事がわかってしまう。
「楓ちゃん!楓ちゃん!!」
林が悲痛の声を上げれば、怒りの矛先は林に向く。
「がちゃがちゃうるせぇんだよ!!チビ!!」
座った状態だった林はつま先で肩を蹴飛ばされ、倒された後かかとで脇腹を蹴られる。
「いたっ…」
そんな林を見て、楓はこれ以上なにかされる前にと口を開く。
「あなたたちこれからどうする気?私達を痛め付けた後どうするの?此処はそのうち発見される。私達がありのままの事を話せば此処にいる全員、言い逃れは出来ないわよ?」
その言葉を聞くと女子も、男子も、この場にいる楓と林以外の7人は笑い出す。
「な~にいってんの、そんなの口止めの写真取っとけばいいじゃない、よしお前ら!制服ひんむいてやりな!」
そういって楓の、胸に、足に、腰に、男達の手が伸びて来る。
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