• テキストサイズ

霧が晴れる頃に

第4章 夏休み開けて


霧が晴れる頃に 85話 ご機嫌

楓とはあの後メールで、恋人同士になった事はとりあえず誰にも秘密ということにした。

よって学校ではいつも通りで、誰にも悟られることはなかった。

「霧ケ谷君!おっはよ!」
妙に上機嫌の林が嬉しそうに挨拶してくる。
「どうした?機嫌良いじゃん」
ご機嫌の理由を尋ねると
「弟達の誕生日なんだ!ほら、双子の弟がいるって話し前したじゃない?」
そう聞くとなるほどと思う。
「弟の誕生日が楽しい理由は?」
「美味しいものいっぱい食べれる!」
元気に言い放つ林はなんとなく和む。
(幸せそうでなによりだな)
穏やかな気持ちで林と会話をしているとクラスの前方、黒板の近くこら黄色い歓声が聞こえる。
見てみると慶が昨日の打ち上げでもいた、女子3人グループに囲まれている。
「あー、慶ちゃん校門の所で捕まえられたの」
「だから1人で来たのか、霙」
1人で来ていた理由に合点がいった。
「おはよ、林、仁」
前の方の席の楓だが、慶が原因で女子の群れがたまっているのをみて後ろから入ってきたらしい。
「おっはよ!楓ちゃん」
「ご機嫌だね、林、どうしたの?」
仁と同じようなことを言う楓に林は軽くツッコミを入れながら再び説明した。

説明が終わる頃に女子の群れはやっと分散されそれぞれが自分の席に戻った。
/ 162ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp