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霧が晴れる頃に

第3章 夏休み後半


霧が晴れる頃に 67話 結果

どうやら慶が出た第1レースはレベルの高いレースだったらしく第5レースまで慶を越えるタイムは出ていない。
「あと1レース…」
4人で息ピッタリに言う。
「さああああ!ラストレース!!今の最速は1レース目の雨宮選手!さあ、この記録を抜くものはいるのかぁぁあああ!?」
流星のやかましいMCも聞くのはこのレースが最後だ。
仁が選手の方を見ると上半身の筋肉が発達した、いかにも水泳やってますという選手がいた。
「なにあの人~、はやそ~…」
林が不安気な声を出す。

ピッ!

レース開始だ。
勢い良く飛び出した、その筋肉の選手が1コースを激しい水しぶきを立てながらグングン進む。
「はやっ!なにあれ…」
楓が驚きの声を上げる中ドンドン進んでいく。
「おおおおおおっとぉぉおおおお!!!早い早い!第1コースの選手が早すぎるっ!これは雨宮選手を抜くか~っ!?」
流星の言葉通り、目測だが慶より少し速く感じる。
筋肉の選手がターンをし、あっという間に5mを切った。
「どうなるっ!」
慶が緊迫した声で叫ぶ。

そして…

「ゴォォォォオル!!」
流星が叫ぶ。
あっという間にゴールした筋肉の選手がやれやれとでもいいたげにプールから上がるが得意気なのは隠し切れていない。
「負けた?勝った?」
まるで林が自分のことの様に言うと流星がけたたましい声を上げる。
「タイムでましたっ!優勝はなんとっ!なんと!!第1レースの雨宮選手!!おめでとおおおおおお!!」
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