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霧が晴れる頃に

第3章 夏休み後半


霧が晴れる頃に 63話 真顔な2人

バシャン!

水の跳ねる音がした方を見ると慶と楓が真顔で流れて来たようだ。
こちらに近寄ってきた真顔2人に話しかける。
「おーい?どうした?楽しかったのか?」
仁が不思議そうに言うと
「いや、楽しかったけど…」
「その…間が持たなくて…」
微妙な顔で言う楓と慶はどうやらまだ微妙に打ち解けていないらしく2人だと何故か固まってしまうらしい。
(なんとかなると思ったんだけどな、まぁいいか)
頭の中で雑な考えをし、強引にまとめあげた仁は2人の微妙な空気を断ち切る様に楓と慶を待っている時に見つけたものを提案する。
「なぁ、慶。水泳大会あるらしいぞ、お前出てみろ」
予想だにしなかった仁の言葉に慶は驚きの声をあげた。
「は、はぁ!?水泳大会?」
なんでも、飛び入り歓迎の水泳大会が開かれてるらしい。
「出なよ慶ちゃん!運動しか取り柄ないんだから!」
「…出てよ、面白いでしょ」
「出ろ、飯食って待ってる」
3人から一気に言われた慶は大きめの声でそれぞれに返事をする。
「林っ!そんなことないぞ!俺の取り柄は…えーと………元気!」
林は呆れ顔だ。

「雪原さん?若干キャラ変わってない?俺に対して厳しくなかったの雪原さんだけなんだけど?」
楓はそっぽを向く。

「で、仁、せめて見ろよ、俺の勇姿を見届けろよ」
全力でめんどくさいという表情をしながら無言な仁。

「ちょっと最近俺の立場ひどくねぇぇぇえええええ!?」
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